院長ブログ

2026.02.01更新

歯医者での治療を受ける際、多くの方が気になるのが「麻酔の痛み」ではないでしょうか。

麻酔注射の痛みが不安で、歯科医院への通院を躊躇してしまう患者さんも少なくありません。
しかし、現在の歯科医療では、麻酔時の痛みを最小限に抑えるためのさまざまな工夫が行われています。
この記事では、歯医者で使用される麻酔の種類、痛みの原因、費用や保険適用の有無、そして痛みを軽減する最新の方法まで、詳しく解説していきます。

 

歯医者で使われる麻酔の種類と目的

歯医者 麻酔 痛い

歯科治療において麻酔は、患者さんの痛みを取り除き、安心して治療を受けていただくために欠かせない処置です。
歯医者で使用される麻酔には、いくつかの種類があり、治療内容や部位によって使い分けられています。
ここでは、一般的な歯科医院で用いられる麻酔の種類について詳しく見ていきましょう。

 

表面麻酔とは

表面麻酔は、注射針を刺す前に歯茎の表面に塗布する麻酔薬です。
ゼリー状やスプレー状の薬剤を使用し、粘膜表面の感覚を一時的に鈍らせることで、注射針が刺さる際の痛みを軽減します。
表面麻酾は注射の痛みを和らげる第一段階として、多くの歯科医院で標準的に使用されています。
表面麻酔の効果が現れるまでには1〜2分程度かかるため、歯科医師は塗布後に少し時間を置いてから注射を行います。
この表面麻酔だけでは深い部分の痛みは取れませんが、注射針による刺激を大幅に減らすことができるのです。

 

浸潤麻酔(局所麻酔)

浸潤麻酔は、歯科治療で最も一般的に使用される麻酔方法です。
注射器を使って歯茎に麻酔薬を注入し、治療する歯の周辺組織の神経を麻痺させます。
虫歯治療、抜歯、歯周病の外科処置など、幅広い治療で用いられています。
浸潤麻酔の効果は通常2〜3時間持続し、治療中の痛みをしっかりと抑えることができます。
注射針を刺す位置や角度、麻酔薬を注入する速度などを適切にコントロールすることで、痛みを最小限にすることが可能です。

 

伝達麻酔

伝達麻酔は、より広範囲の治療や、浸潤麻酔では効きにくい下顎の奥歯の治療などで使用される麻酔法です。
神経の根元に近い部分に麻酔薬を注入することで、その神経が支配する広い範囲を麻痺させることができます。
親知らずの抜歯や、複数の歯にまたがる大がかりな治療の際に選択されることが多い方法です。
伝達麻酔は浸潤麻酔よりも効果範囲が広く、効果時間も長めになる傾向があります。

 

静脈内鎮静法・全身麻酔

歯科医院によっては、恐怖心が強い患者さんや、長時間の治療が必要なケースに対して、静脈内鎮静法や全身麻酔を提供している場合があります。
静脈内鎮静法では、点滴から鎮静薬を投与し、リラックスした状態で治療を受けることができます。
意識は残っていますが、うとうとした状態になり、治療中の不安や恐怖を感じにくくなります。
全身麻酔は意識を完全に消失させる方法で、一般的には大学病院や総合病院の歯科口腔外科で行われます。

 

麻酔注射が痛いと感じる理由

歯医者 麻酔 痛い

歯医者での麻酔が痛いと感じる原因は、実はいくつかの要因が複合的に関わっています。
痛みの原因を理解することで、どのような対策が有効なのかが見えてきます。
ここでは、麻酔注射時に痛みを感じる主な理由について詳しく解説します。

 

注射針が刺さる瞬間の痛み

最も直接的な痛みの原因は、注射針が歯茎に刺さる瞬間の刺激です。
歯茎は神経が豊富に分布している敏感な組織であるため、針が粘膜を貫通する際にチクッとした痛みを感じやすいのです。
この痛みは、表面麻酔を事前に使用することで大幅に軽減できます。
また、歯科医師の技術によっても痛みの感じ方は大きく変わります。
経験豊富な歯科医師は、痛点の少ない場所を選んで注射したり、組織の抵抗が少ない角度で針を進めたりする技術を持っています。

 

麻酔液の注入速度と圧力

注射針が刺さる痛みよりも、実は麻酔液を注入する際の圧力による痛みの方が強く感じられることがあります。
麻酔液を急速に注入すると、組織が急激に膨らんで圧迫され、強い痛みを生じます。
ゆっくりと一定の速度で麻酔液を注入することで、この圧力による痛みを軽減できます。
最近では、電動注射器を使用して注入速度をコンピューター制御することで、痛みを最小限に抑える歯科医院も増えています。
手動の注射器では速度のコントロールが難しい場合でも、電動式であれば常に最適な速度で注入できるのです。

 

麻酔液の温度

意外と知られていませんが、麻酔液の温度も痛みに影響します。
冷たい麻酔液を体内に注入すると、温度差による刺激で痛みを感じやすくなります。
体温に近い温度に温めた麻酔液を使用することで、温度差による不快感や痛みを減らすことができます。
痛みに配慮した歯科医院では、麻酔液を専用のウォーマーで温めてから使用しています。
この小さな配慮が、患者さんの感じる痛みを大きく変えることがあります。

 

組織の炎症や緊張

治療部位に炎症がある場合や、患者さんが緊張している場合は、麻酔が痛く感じられることがあります。
炎症がある組織は通常よりも敏感になっており、麻酔も効きにくくなります。
また、緊張によって筋肉が硬くなると、注射針が進みにくくなり、痛みを感じやすくなります。
リラックスして治療を受けることが、麻酔の痛みを軽減する上でも重要です。
歯科医師とのコミュニケーションを通じて不安を和らげることも、痛みの軽減につながります。

 

歯科麻酔の費用と保険適用について

歯医者 麻酔 痛い

歯医者での麻酔にかかる費用は、多くの患者さんが気になるポイントです。
基本的に、保険診療で行われる治療に伴う麻酔は保険適用となります。
ここでは、麻酔の費用相場や保険のルールについて詳しく説明します。

 

保険診療における麻酔の費用

保険診療での麻酔は、治療費の一部として計算されます。
浸潤麻酔の場合、一般的に3割負担で200〜300円程度が目安となります。
表面麻酔は通常、浸潤麻酔の前処置として行われるため、別途費用が発生しないケースが多いです。
伝達麻酔は浸潤麻酔よりもやや費用が高く、3割負担で300〜400円程度となることが一般的です。
これらの費用は、虫歯治療や抜歯などの処置費用とは別に算定されます。
ただし、歯科医院によってレセプトの記載方法や再診料との兼ね合いで、実際の窓口負担額は若干異なる場合があります。

 

自費診療における麻酔の費用

インプラント治療や審美歯科治療など、自費診療の場合は麻酔費用も全額自己負担となります。
自費診療での麻酔費用は歯科医院によって設定が異なりますが、一般的に1,000〜3,000円程度が相場です。
静脈内鎮静法を希望する場合は、別途30,000〜50,000円程度の費用がかかることが多いです。
静脈内鎮静法は麻酔科医や専門の歯科医師が担当し、モニタリング機器なども必要となるため、費用は高額になります。
自費診療を受ける際は、事前に見積もりを出してもらい、麻酔費用についても確認しておくことをおすすめします。

 

検査やレントゲン撮影の費用

麻酔を行う前には、安全に治療を進めるために必要な検査やレントゲン撮影が行われることがあります。
初診時の口腔内検査は3割負担で200〜300円程度、レントゲン撮影は種類によって300〜1,000円程度となります。
パノラマレントゲン(お口全体を撮影する大きなレントゲン)は3割負担で約1,200円、デンタルレントゲン(部分的な小さなレントゲン)は3割負担で約150〜200円が目安です。
これらの検査費用は、適切な診断と安全な治療のために必要なものであり、麻酔費用とは別に計算されます。
再診の際にも、治療の進行状況を確認するためにレントゲン撮影が必要になる場合があります。

 

通院回数と総費用の目安

麻酔を使用する治療の通院回数は、症状や治療内容によって大きく異なります。
軽度の虫歯治療であれば1〜2回、抜歯も基本的には1回の処置で完了します。
根管治療(神経の治療)の場合は3〜5回程度、歯周病の外科処置を含む場合は数回から10回以上かかることもあります。
毎回麻酔が必要になるわけではありませんが、痛みを伴う処置の際には麻酔費用が発生します。
総費用の目安としては、保険診療での虫歯治療1本あたり数千円〜1万円程度(3割負担)となることが一般的です。
歯科医院によっては、初診時に治療計画と費用の見積もりを提示してくれるところもあります。

 

麻酔の痛みを軽減する最新の技術と方法

歯医者 麻酔 痛い

現代の歯科医療では、患者さんの負担を減らすためにさまざまな技術革新が進んでいます。
麻酔時の痛みを軽減するための工夫も、日々進化しています。
ここでは、痛みの少ない麻酔を実現するための最新技術や方法について紹介します。

 

極細針の使用

注射針の太さは、痛みの感じ方に直接影響します。
近年の歯科医院では、33ゲージ(約0.26mm)や35ゲージ(約0.23mm)といった極細の注射針が使用されることが増えています。
針が細いほど組織への侵襲が少なく、刺入時の痛みが軽減されます。
一般的な医科の注射針が23〜25ゲージであることを考えると、歯科用の極細針がいかに細いかがわかります。
ただし、針が細すぎると麻酔液の注入に時間がかかったり、針が曲がりやすくなったりするため、歯科医師は治療内容に応じて最適な太さの針を選択しています。

 

電動麻酔注射器

電動麻酔注射器は、コンピューター制御によって麻酔液の注入速度を一定に保つことができる機器です。
手動注射では難しい超低速での注入が可能となり、組織への圧力を最小限に抑えることで痛みを大幅に軽減できます。
最初は特にゆっくりと注入を開始し、徐々に速度を上げていくプログラムにより、患者さんはほとんど痛みを感じることなく麻酔を受けられます。
また、注射器本体がペン型で細く、口の中で操作しやすい形状になっているため、歯科医師も正確な位置に麻酔を行いやすくなります。
多くの患者さんから「いつ麻酔をしたかわからなかった」という声が聞かれるほど、痛みの軽減効果は高いとされています。

 

表面麻酔の効果的な使用

表面麻酔は、適切に使用することで注射針による痛みを大きく軽減できます。
表面麻酔薬を十分な量、十分な時間(通常1〜2分以上)作用させることが重要です。
塗布する前に歯茎の唾液や水分を軽く拭き取ることで、薬剤の浸透が良くなります。
バナナ味やイチゴ味など、患者さん、特にお子さんが受け入れやすいフレーバー付きの表面麻酔も開発されています。
表面麻酔は単独では深い麻酔効果は得られませんが、注射の第一段階として非常に有効な方法です。

 

痛点を避けた注射テクニック

経験豊富な歯科医師は、痛みを感じにくい場所を熟知しており、そこから麻酔を行います。
歯茎にも痛点の多い場所と少ない場所があり、可能な限り痛点の少ない部位から針を進めます。
また、組織が緩んでいる部分や、骨との間に適度な空間がある場所を選ぶことで、麻酔液注入時の圧力を分散させることができます。
針を刺す角度や深さ、進める速度なども、痛みを左右する重要な要素です。
こうした技術は一朝一夕で身につくものではなく、長年の臨床経験によって培われるものです。

 

麻酔の効きにくい場合の対応

体質や炎症の程度によっては、通常の麻酔では十分に効かないことがあります。
そのような場合、歯科医師は追加で麻酔を行ったり、異なる場所から麻酔したりします。
痛みを感じた場合は遠慮せずに医者に伝えることが大切です。
我慢して治療を続けると、トラウマになって次回以降の通院がさらに困難になる可能性があります。
歯科医師は患者さんの痛みの訴えを真摯に受け止め、適切な対応を行います。

 

麻酔を受ける際の注意点と患者さんができる対策

歯医者 麻酔 痛い

麻酔を受ける際には、患者さん自身ができる準備や心がけることで、より快適に治療を受けることができます。
また、麻酔後の注意点を知っておくことも重要です。
ここでは、治療前後で気をつけるべきポイントについて解説します。

 

治療前の準備と体調管理

麻酔を受ける日は、できるだけ体調を整えておくことが望ましいです。
睡眠不足や空腹状態では、痛みに対して敏感になったり、気分が悪くなったりすることがあります。
治療の1〜2時間前には軽く食事を摂っておくと、治療中の体調不良を防ぐことができます。
ただし、静脈内鎮静法や全身麻酔を受ける場合は、事前に絶飲食が必要になることがあるため、歯科医師の指示に従ってください。
また、服用している薬がある場合や、アレルギー体質の場合は、必ず事前に歯科医師に申告しましょう。

 

リラックスして治療を受けるために

緊張や不安が強いと、筋肉が硬直して麻酔の痛みを感じやすくなります。
深呼吸をしたり、肩の力を抜いたりして、できるだけリラックスした状態で治療椅子に座ることを心がけましょう。
治療中に不安を感じたら、正直に歯科医師やスタッフに伝えることが大切です。
多くの歯科医院では、患者さんの不安を和らげるために、治療の説明を丁寧に行ったり、治療中に声かけをしたりしています。
音楽を聴いたり、手にストレスボールを持ったりすることも、緊張緩和に役立つことがあります。

 

麻酔が効いている間の注意点

麻酔の効果は治療後も数時間続きます。
麻酔が効いている間は、唇や舌の感覚がないため、誤って噛んでしまうことがあります。
特に小さなお子さんの場合は、痺れた感じが気になって唇を噛んでしまうことがあるため、保護者の方の注意が必要です。
また、熱いものを飲食すると火傷に気づかないことがあるため、麻酔が完全に切れるまでは食事を控えるか、常温の柔らかいものを選ぶようにしましょう。
一般的に、浸潤麻酔の効果は2〜3時間程度で徐々に薄れていきます。

 

麻酔後の痛みへの対処

麻酔が切れた後、治療した部位に痛みを感じることがあります。
これは治療による組織へのダメージや、麻酔注射自体による軽微な傷が原因です。
通常は1〜2日で自然に治まりますが、痛みが強い場合は歯科医師から処方された痛み止めを服用しましょう。
抜歯などの外科処置後は、冷やすことで痛みや腫れを抑えることができます。
ただし、直接氷を当てるのではなく、冷たいタオルなどで間接的に冷やすようにしてください。
痛みが長引く場合や、発熱や強い腫れを伴う場合は、早めに歯科医院に連絡することをおすすめします。

 

定期的な通院の重要性

歯科治療は、一度で完結しないことも多く、計画的な通院が必要です。
麻酔を伴う治療を途中で中断すると、症状が悪化して次回の治療がより大がかりになったり、痛みが増したりすることがあります。
歯科医師が提示する治療計画に沿って、きちんと通院を続けることが、結果的に痛みの少ない治療につながります。
また、治療が完了した後も、定期検診を受けることで、大きな痛みを伴う治療が必要になる前に問題を発見できます。
予防歯科の観点からも、3〜6ヶ月に一度の定期検診が推奨されています。

 

よくある質問(FAQ)

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麻酔注射は絶対に痛いですか?

麻酔注射の痛みの感じ方は、歯科医師の技術や使用する機器、患者さんの体質によって大きく異なります。
表面麻酔、極細針、電動麻酔器などを適切に使用することで、痛みをほとんど感じないレベルまで軽減することが可能です。
痛みに不安がある方は、予約時や治療前に歯科医師にその旨を伝えることで、より丁寧な配慮を受けることができます。
完全に無痛とは言えない場合もありますが、現代の歯科医療では痛みを最小限に抑える技術が確立されています。

 

麻酔が効かないことはありますか?

体質や炎症の状態によっては、麻酔が効きにくいことがあります。
特に、歯茎や歯の周囲に強い炎症がある場合、組織のpH値が変化して麻酔薬の効果が減弱することがあります。
麻酔が効きにくい場合は、追加の麻酔を行ったり、炎症を抑える治療を優先したりするなど、歯科医師が適切な対応を取ります。
治療中に痛みを感じた場合は、我慢せずにすぐに歯科医師に伝えることが重要です。

 

麻酔の副作用はありますか?

歯科麻酔は一般的に安全性が高いですが、まれに副作用が生じることがあります。
一時的なものとしては、動悸、めまい、一時的な血圧上昇などがあります。
これらは麻酔薬に含まれる血管収縮剤によるもので、通常は数分から数十分で治まります。
アレルギー反応は非常にまれですが、過去に麻酔でアレルギー症状が出たことがある方や、他の薬剤でアレルギーがある方は、必ず事前に歯科医師に申告してください。
持病がある方や妊娠中の方も、事前相談が必要です。

 

 

子どもでも麻酔は使えますか?

はい、お子さんの歯科治療でも麻酔は安全に使用できます。
むしろ、痛みを我慢させて治療を行うと、歯医者嫌いになってしまい、将来的な口腔健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
小児歯科では、お子さんの年齢や体格に応じて麻酔薬の量を調整し、安全に配慮した治療が行われます。
表面麻酔のフレーバーや、恐怖心を和らげる工夫など、お子さん向けの配慮も充実しています。

 

歯医者の麻酔に保険は使えますか?

保険診療で認められている治療に伴う麻酔は、基本的に保険適用となります。
虫歯治療、歯周病治療、抜歯などの保険診療では、麻酔費用も含めて3割負担(または1割・2割)で受けられます。
ただし、インプラントや審美歯科などの自費診療では、麻酔費用も全額自己負担となります。
治療前に、保険適用の有無と費用について確認しておくと安心です。

投稿者: ブルーリーフ歯科

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