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2.神経が過敏になっている
3.セラミックインレーやクラウンが合っていない
4.根の中に細菌が残っている
5.歯ぎしり・食いしばりによる痛み
6.知覚過敏
7.二次虫歯
8.セラミックインナーの破損
セラミック治療後にしみたり、痛みを感じると不安になられる方も多いと思います。
食事の際に噛むと痛んだり、熱いものや冷たいものを飲んだときにしみたり、何もしていなくても痛むことがあったりと、セラミック治療を終えたにも関わらず痛みを感じるということは、何か原因があるということです。
また、治療の直後から痛む場合があれば、数カ月経過してからしみたり痛みを感じたりするケースもあります。
少しでも気になった時は、できるだけ早めに治療をした歯科医院に相談しましょう。
セラミック治療後に歯がしみたり、痛んだりする原因は一つではなく、複数の要因が考えられます。
神経を残す治療が行われた
大きな虫歯の場合、神経を取ることがあります。
しかし、神経を取り除くと痛みはなくなりますが、その分歯に栄養が行き渡りにくくなるため、歯そのものの寿命が縮んでしまいます。
神経はできるだけ残す治療を行うのが一般的な歯科医の考え方です。
虫歯が深ければ深いほど神経への影響が大きく、しみたり痛んだりする可能性が高くなります。
神経が過敏になっている
セラミックの詰め物をする場合、まず歯を削らなければなりません。
歯の構造で、神経に向かって象牙細管と呼ばれる小さな管が無数に走っています。
虫歯を削るとこの管に沿って刺激が神経に伝わり、治療によって強い衝撃や熱を受けます。
そのため、神経が過敏になり、一時的にしみたり噛んで痛みが出やすくなります。
虫歯が深くなければ痛みや刺激は、一過性のもので消えていきますが、虫歯が深い場合は、痛みが長く続くこともあります。
セラミックインレーやクラウンが合っていない
セラミックインレー(詰め物) やクラウン(被せ物) は、採った型をもとに石膏を流して、セラミックインレーを製作します。
セラミックインレーやクラウンが合わない原因は、様々考えられます。
採った型に変形が見られた、石膏を流す際に気泡が入った、製作する際にエラーがあった、などと多岐に渡りますが、精度が良くないと隙間ができ、しみたりすることがあります。
噛み合わせが合っていない場合、反対側の歯にかかる負荷のバランスが崩れて痛みや不快感を覚える原因となります。
また、治療直後は適合しているように見えても、噛む動きを続けて力がかかることにより、しばらくして痛みが生じる可能性もあります。
根の中に細菌が残っている
虫歯が神経まで達している場合、汚染された根の中を完全にきれいにしなければいけません。
根の中の治療をしっかりと行い、完全に細菌を取り除いたことを確認してから土台を立て、被せ物を被せて機能を回復させます。
ところが根の中にまだ細菌が残っている状態で被せ物を被せた場合、いつまでたっても違和感や鈍い痛みが残ります。
また根の先に膿の袋ができて、歯ぐきに白いニキビのようなものができてしまうことがあります。
この症状が起きていると、噛んだときに鈍い痛みを感じます。
歯ぎしり・食いしばりによる痛み
セラミックの詰め物や被せ物をすることにより、噛み合わせに変化が見られることがあります。
そのちょっとした変化により、歯ぎしりや食いしばりがスタートされる患者さんもいます。
セラミック治療をしたばかりの歯は、神経が敏感になっていることもあり、痛みを感じやすいですので歯ぎしり・食いしばりに注意が必要です。
治療から年月が経っているにもかかわらず痛みを感じる場合は、以下の理由が考えられます。
知覚過敏
健康な歯はエナメル質によって守られていますが、歯の根元部分である象牙質が露出すると、無数の象牙細管から神経に刺激が伝わり、しみるような痛みを感じます。
これは知覚過敏と呼ばれるもので、加齢や歯周病などで歯茎の後退によって象牙質が露出する、強いブラッシングや歯ぎしりでエナメル質が削れて発症する場合もあります。
二次虫歯
二次虫歯とは、一度治療した虫歯が再び虫歯になることです。
本来なら詰め物によって虫歯菌は入り込めなくなっているはずですが、何らかの原因で隙間が生じると細菌が入り込んで、二次虫歯につながります。
一度は治療を終えた歯であり、見た目で虫歯を確認できないため、気が付かないうちに進行しやすいのが二次虫歯の特徴です。
詰め物がしっかり取り付けられている場合でも、経年劣化によって欠損が生じ、そこから細菌が入り込むこともあります。
二次虫歯を避けるためには、毎日のブラッシングとフロスを使って丁寧に歯をケアしつつ、定期的な検診が大切です。
セラミックインナーの破損
セラミックインナーは強い力がかかると、陶器のように割れたり欠けたりして痛みの原因になります。
まだ装着したばかりで慣れずに違和感があるケースや、1週間程度様子を見て症状が治まるケースの場合は心配はありませんが、中には再治療を必要とするケースもあります。
せっかく高価なセラミックを入れたのに、外してしまうのかと疑問に思うかもしれませんが、装着したばかりのセラミックの補綴物をすぐに外すわけではありません。
レントゲンやCTなど画像から状態を判断することができますし、噛み合わせが合っていない場合は、丁寧な咬合調整で症状を改善することができます。
セラミック治療後に痛みを感じたら、まずはかかりつけの医院に相談し、原因に応じた処置をしてもらいましょう。