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虫歯になったら歯医者に行くけど、定期的に歯医者に通うなんて考えたことありませんよね?
時間もないし予約も必要だしちょっと面倒…。
そもそも何をするのか分からない定期検診。
実は定期検診では歯と歯茎の状態を観察して記録しています。
特に日本人の成人の約8割が歯周病といわれていますので、前回の定期検診時と比べて歯茎の色や歯周ポケットの深さに変化はないか、歯垢や歯石がついていないか、歯茎の状態が良いか、悪いかなどを注意深く観察します。
歯医者には長いこと通っていなかったという方や初めて受ける方は、定期検診で行われるケア内容やメリットをここで確認しましょう。
事前に歯医者に定期検診が可能か確認を取る
定期検診へ行く際は、事前に予約を済ませておくのがおすすめです。
歯医者によっては完全予約制であったり、混み合う時間帯などは様々です。
定期検診に通いたい歯医者が決まったら、電話で確認を取りましょう。
歯科医師や歯科衛生士の人数や診療室の数も限られているので、治療時間や診療室を確保できるかどうか、確認してみないと分かりません。
突然行っても待ち時間が長くなったり、その日のうちに受診できるとは限りませんので注意しましょう。
歯磨きをして、口内をきれいに清掃しておく
歯科検診が初めての方は、スムーズに受診できるように事前準備をしておきましょう。
歯磨きは念入りにというよりは、普段通りの歯磨き方法がよいです。
検診の際に、磨き方の癖や磨き残しの多い場所を詳しく説明してもらえるため、セルフケアの改善に役立てられます。
また、いつも使用している歯ブラシや歯間ブラシなどを持っていくことで、ご自身に合っているものかどうかもチェックしてもらえます。
定期検診では何を診ているの?
①問診と歯茎のチェック
歯茎の炎症の状態を歯科衛生士がチェックします。
口臭がある場合は虫歯や歯周病の可能性があります。
同時に患者さんから、痛むところなどはないか、日頃からご自身で気になっていることや困っていることがないか、お話を伺います。
必要に応じてレントゲン撮影を行います。
②歯茎の検査
歯科衛生士が専用の器具を使って歯周ポケットの深さを測ります。
歯周ポケットとは歯と歯ぐきの間の溝の事で、歯周ポケットの深さが歯周病の程度の目安になります。
歯茎の出血があるかどうか、歯がぐらついていないかも確認し、その程度を数値で記録します。
今後はこの数値の維持または改善を目指してケアをしていきます。
歯垢、歯石のつき具合、歯茎の炎症の有無、歯周ポケットの深さなどの患者さんの口腔内環境について、歯科衛生士が患者さんに説明します。
③歯垢の染め出し
歯垢が染まる薬剤を歯に塗り、歯垢がついている部分と染まっている色をチェックします。
患者さんにも実際に歯が染まっているのをご自分の目で鏡で見ていただきます。
染まっている部分が多く歯みがきで歯垢が落としきれていない患者さんには、普段どのようなセルフケアをしているか、どんなものを使っているか(歯ブラシ、フロス、歯間ブラシなど)をお聞きし指導いたします。
④歯のクリーニング・歯石取り
エアフローを使用して染まっている部分(歯垢)をきれいに落としていきます。
歯石や着色による汚れも取っていきます。
エアフローは、歯のクリーニングを行う機械の一種で、超微粒子パウダーをジェット噴射で歯に吹き付けると同時に水で洗い流し、歯の汚れや歯垢を落とてきれいにします。
軽い着色汚れならホワイトニングをしなくても、エアフローでのクリーニングのみでかなりきれいになります。
また、歯周ポケット内の虫歯や歯周病の原因となる細菌を除去する効果も高く、歯周病治療にも用いられます。
⑤フッ素塗布
最後にフッ素塗布(またはフッ素のうがい)を行います。
フッ素は虫歯を防ぎ、歯質の強化に効果があります。
フッ素の後は30分程度飲食を控える必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は初めての方向けに歯医者での定期検診について解説させていただきました。
一般的には定期検診は3ヶ月に1回程度通うことが必要です。
ただし、これはあくまで目安となる頻度で、歯周病の治療が必要な方や虫歯治療が必要な方は、治療のために通院します。
上手に歯磨きが出来ていて磨き残しが少なく、歯石もない方であっても、被せ物や詰め物をしている方は被せ物と歯の段差などに汚れがたまり虫歯になりやすくなります。
患者さん自身は普段から歯や歯茎に何のトラブルもないと思っていても、気づかない隠れたところで虫歯が進行している場合もあります。
歯やお口の健康を守るために、定期検診へ通いましょう。