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皆さまは歯医者にマメに通われていますでしょうか?
忙しいからと歯の検診を怠っていると後々後悔することになります。
しかしながら、歯医者に通うには治療費や診療費など費用面で気になることもありますよね。
歯科治療は、健康保険の対象とそれ以外の自費治療に分かれます。
保険治療と自費治療には治療費などの費用面だけでなく、他にも大きな違いがあります。
それぞれのメリット、デメリットを理解して納得できる治療を受けることが大切です。
今回は歯医者での治療費における、保険について取り上げてゆきます。
保険治療のメリットとは?
保険治療は、健康保険が使える治療のことです。
保険治療は、日本の国が定める制度であり、自費での費用負担を抑えた一定水準の治療を受けることができます。
基本となる治療、虫歯や歯周病など一般的な内容に対応します。
インプラントは保険適用という記事も見かけますが、特殊な場合を除き基本的には適応できず、セラミックは原則適用外になります。
義歯(入れ歯)等も使用する材料により適応・適応外と分かれますのできちんと調べておくことが必要。
抜歯、レントゲン撮影といった処置ごとの点数の合計で治療費が決まり、患者さんの負担は治療費の3割以内と、少ない負担で治療を受けることができます。
保険治療のデメリットとは?
保険治療は、痛みを取る、噛めるようにするための必要最低限度の治療に限られます。
日本は世界有数の虫歯大国でもあると言われており、それには大きな理由が2つあります。
①定期検診に行かない(痛くないと歯医者に行かない)
予防歯科先進国であるスウェーデンやアメリカと比べ、日本では定期検診にきちんと通う方がまだまだ少ないのが現実です。
腫れたり、痛みが出てから治療を受け、症状が治ったらもう通わないという方がほとんど。
虫歯や歯周病から歯を守るために、一生涯自分の歯で食事をするためには、セルフケアと歯科医院での定期検診が必要になります。
②保険治療で十分であるという認識
保険治療は、治療方法や治療に使う材料、治療にかけられる時間に制限があり、インプラントやセラミックなど、その制限以上の治療は行うことができません。
保険治療には多くの制限があり、使える材料が必要最低限度になるため、強度や変色に弱く耐用年数は短くなります。
そのため以前虫歯を治療したのに、何年か経ってまた虫歯になり、歯を削る治療から神経を取る治療、そして抜歯へと進んでしまいます。
一回一回の治療の精度を上げて、治療回数を減らすことで再治療を先延ばしにすることが大切になります。
保険治療の治療水準は数十年前のものであり、使用する材料の金属は金属アレルギーを引き起こす可能性のあるもの、諸外国では使用されていない金属が、日本の保険治療では今も使用されています。
自費治療のメリットとは?
自費治療は、高性能の材料を使用できて、高品質のものを装着することができるため、治療効果が高い治療を行うことができます。
歯を白くするホワイトニングや歯列矯正など美容目的の治療、インプラントやセラミックなど新しい技術や高価な材料を使う場合は自費治療になります。
自費治療は内容も料金も歯科医師の裁量の部分が大きく出ます。
そのため、見栄えや使用感など、より質の高い治療を追求できます。
保険治療と違い、細かなルールや制限がないため、最善な方法で治療を受けることができるのです。
小さな虫歯であれば保険治療でも十分な治療を行うことができますが、大きな虫歯や歯と歯の間に広がる虫歯の場合などになると、その方に合った最良の方法は変わってきます。
見た目だけでなく、大事な身体の中に入れるものだからこそ、できるだけ良いもの・安全なものを使いたい・金属アレルギーが心配、などに対応できるものは自費治療になります。
自費治療のデメリットとは?
① 費用がかかる
精度の高い詰め物の加工や長持ちする接着剤、医師の技術料などを加味した結果、治療費は高くなりがちです。
アメリカなど諸外国に比べるとかなり低いのですが、健康保険の3割負担制度がある日本人にとっては高価に感じられてしまう傾向にあります。
自費治療の場合、料金の算定基準や保険診療と比べた治療内容の違いなどの説明で曖昧な例もあるのが現状。
結果として、多くの患者さんが歯科の治療費に釈然としないケースにつながりやすいのです。
②歯科医院によって治療内容や治療費に差がある
自費治療は、歯科医院により治療・診療内容や技術力、費用などに違いがあります。
保険治療でも同様ですが、同じ治療法だからといって全てが同じ水準が保たれているわけではありません。
導入設備も違いますし、先生の考え方や説明の仕方にも差があります。
ご自分にとって良い診療をして頂ける歯科医院に出会えるように、しっかりとした歯医者選びが必要になります。
歯のハイブリッド治療?
健康保険対象とそれ以外の治療を同時にする診療のことを混合診療と呼び、日本の医療では通常認められません。
ところが、歯科治療では歯を削った後や抜歯の後の処置に限り、患者が希望すれば保険治療から自費治療に移行することもできるのです。
また、同じ処置でも患者の口内の状態によって保険治療か自費治療か変わるものがあることも注意が必要です。
例えば歯磨き指導の場合、すでに虫歯や歯周病にかかっている場合は保険適用になります。
ただし虫歯が1本もないなど口内が健康な状態なら自費治療になります。
フッ素塗布は基本は自費治療ですが、虫歯になりやすい患者さんに対しては、保険が適用されるケースもあります。
いずれも歯科医が患者さんの歯の状態を診断したうえで治療を進めていきます。
もちろん、保険治療と自費治療のどちらを選ぶかは最終的に患者さんの意思です。
納得できる治療を受けるために、治療前には歯科医に十分な説明を求める姿勢も重要でしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は歯医者での治療・診療における治療費、その保険に関する記事を書いてみました。
歯の状態は個人によって千差万別です。
どんな治療を受けたいかも様々です。
歯は身体の健康の大切な源であり、安全かつ最適な診療を行うことが、なによりも大切なことです。